インスタグラムを活用しよう!フリーランスイラストレーターとして活躍するために
2021-07-19
なぜインスタグラムがおすすめなのか
フリーランスイラストレーターがインスタグラムを活用するメリットは、大きく分けると2つあります。それぞれ詳しく見ていきましょう。
ビジュアル訴求ができる
インスタグラムは写真や動画に特化したSNSです。ツイッターなどの他のSNSのように文章だけ、あるいは文章と画像が混ざったものよりもビジュアル訴求力が高く、印象に残りやすいメリットがあります。
また投稿に統一性を持たせると、プロフィールページを一目見るだけで作風が分かるようにもなります。簡易的なポートフォリオとしてビジュアル訴求できる点も、大きなメリットといえるでしょう。
自分のサイトやブログへつなげやすい
インスタグラムはフォロワーが少なくても、ハッシュタグを上手に活用することでたくさんの人に投稿やプロフィール欄を見てもらえる可能性が高くなります。イラストレーターによっては、ツイッターよりもフォロワー少ない数で、いいね数が5倍以上になった!という話もあります。
このように多くの人に投稿やプロフィール欄を見てもらえるということは、リンク先のサイトやブログへも流入しやすいメリットが生まれます。自分の営業活動だけでは届かない人にも作品を見てもらえるため、思わぬところから仕事が舞い込むことも少なくありません。
インスタグラム運用のはじめ方
フリーランスイラストレーターが仕事を獲得する上で、インスタグラムが有効的であることが分かりました。しかし「じゃあ、今日から早速投稿していこう!」と奮起しても、準備不足では途中でつまずきかねません。ここでは、インスタグラム運用前に準備しておきたいことを3つ紹介します。
ペルソナ像を明確にする
ペルソナ像とは、商品を買ってもらいたい人物の特徴を指します。イラストレーターであれば「どんな人にイラストを見てもらいたいか」という考え方です。
例えば「20代前半の猫好きな女性」と大まかなペルソナ像を決定したとしましょう。さらに突き詰めると「24歳の女性で、小さい頃に猫を飼っていた」「今は結婚して子供がいるため、猫を飼いたくても飼えない」などと考えることもできます。すると「こんな人には、猫の可愛さを思い出してもらえるようなイラストを届けたい」「身近に猫がいると感じられるよう、色々な表情の猫を描いていこう」とイラストのモチーフやテーマが固まっていくことでしょう。
このように、年齢や性別、家族構成、ライフスタイルなどのペルソナ像を決定することは、相手の求めているものを想像しやすくなるメリットがあります。ペルソナ像の人に刺さるイラストを描くことができれば自然とファンが増えていき、仕事の依頼が舞い込む可能性が高くなります。
ペンネームを決める
ペンネームはフリーランスイラストレーターとして活動するときはもちろん、インスタグラムを運用していく上でも必要です。イラストレーターはクリエイティブな職業なため、名前も独創的で他にはないものをつけたい気持ちを持つ人が少なくありません。しかし、ペンネームをつけるときには次にような点に気をつける必要があります。
①覚えやすく、呼びやすい名前をつける
まず、ペンネームを覚えてもらえるよう、なるべく短く読みやすいものにしましょう。また、フリーランスとして今後も長く活動していくことを考え、ペンネームは「年齢を重ねても使用できる」「当人や呼ぶ人が恥ずかしい思いをしない」という点が大切です。
②苗字+名前のペンネームにする
さらにビジネスで使用することを考えると、苗字と名前がセットになったフルネーム形式のペンネームの方が印象が良く、信用を得やすいです。たとえば、パッと見たときに名前だと分かりにくいような文字列や記号が入っているペンネーム「ゆん♥」と、フルネームのペンネーム「絹川ゆん」があるとします。ビジネスとしてやり取りをするとき、どちらの方が信頼しやすいでしょうか。感覚的な話にはなりますが、日本人の慣れ親しんだ様式という意味でも、フルネーム形式が最も信頼を集めやすいといえるでしょう。
③宗教的・政治的な要素を含む名前はつけない
人によって意見が分かれるような宗教的・政治的要素を含むペンネームは避けてください。クレームやトラブルのリスクが高いペンネームはクライアントが忌避するため、仕事につながりません。
④すでに使われているペンネームはつけない
すでに使われているペンネームは、クライアントから別のイラストレーターと勘違いされる恐れもあるため、注意が必要です。希望のペンネームが他のイラストレーターとかぶっていないか、インターネットで事前に検索しておくと良いでしょう。
ちなみに、ペンネームを名乗っていても、支払いなどの取引時には本名を明かす必要があります。「どうしても本名を明かすのには抵抗がある!」という場合は、フリーランスとしてペンネーム(屋号)で銀行口座を作ることもできます。ペンネームと本名を使い分けるのが煩わしい場合は、最初から本名を名乗って信用を得るのも1つの方法です。本名のうち、苗字あるいは名前だけをひらがな・カタカナ表記にするイラストレーターもいるため、ペンネーム決定時の参考にしてみてはいかがでしょうか。
自身のサイト・ブログも同時に作成
インスタグラムを簡易ポートフォリオとして使用する場合、DMを仕事の受付フォームとすることも可能です。しかし、せっかくなら自身の作品をより大きく鮮明に見せることができるサイトやブログを作成し、投稿やプロフィール欄にリンクを貼りましょう。
サイトやブログには、仕事の依頼や相談を受け付ける「お問い合わせフォーム」も設置します。どんな仕事を募集しているか、いつからなら着手可能か、予算の例なども合わせて記載すると、クライアントも仕事の相談がしやすくなります。
また、サイトやブログをデザインするときには、自分のイラストをふんだんに活用してみてください。ホームページのヘッダーやサムネイル作成など、Web媒体のイラスト作成依頼が舞い込むチャンスにもなるからです。
何を投稿していけばいいの?
準備が整ったら、インスタグラム運用を早速始めていきましょう。インスタグラム初心者でもできる運用方法を4つ紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
得意×好きをイラストにする
ペルソナ設定と自分の好きな作風が合致すれば、同じ趣味・嗜好の方に自分の作品が刺さり、少しずつファンが増えていくことでしょう。そこへ、自分の「得意ジャンル」を掛け合わせることができると最強です。イラストの希少性が高まり「この人にしかお願いできない!」と思わせ、仕事のチャンスが増えていきます。
例えば、旅行や子育て、園芸、スポーツなどが「得意ジャンル」に当たる部分です。インスタグラムでは「子育て(得意)×ゆるふわ系(好き)」をよく見かけます。自分の得意ジャンルが分からないという方は、就職活動のときを思い出してみてください。就職活動では、それまでの経歴を洗い出し、得意・不得意を明確化してアピールしていったことでしょう。そこがイラストレーターとしてインスタグラム運用を進めていくヒントにもなるのです。
インフルエンサーの投稿にイラスト図解を作成してリアクションする
インフルエンサーとは、フォロワー数が非常に多く、インスタグラムをはじめとしたSNSやメディアなどで影響を与える人を指します。主に消費者の購買意欲を掻き立て、実際に購入行動を決定させる影響力を持つ人です。
インフルエンサーが投稿すると、多くのコメントが寄せられます。同時に、コメントをした者同士が「他の人はどう思ったのかな?」と互いのコメントをチェックすることが多いです。イラストレーターがリアクションするときは、インフルエンサーの投稿内容をイラスト図解したり、自分の気持ちをイラスト化したりして他のコメントと差別化を図りましょう。コメントした人たちへのビジュアル訴求が高くなり、プロフィール欄やサイト・ブログへの流入が見込めます。
話題性のあるものをイラストで図解する
フォロワーを増やして仕事の依頼確率を上げたい方は、トレンドや「バズっている内容」など話題性のあるものをイラスト図解して投稿してみてください。話題のものを取り扱っていることで、検索やハッシュタグなどからの流入も多く見込めるからです。また、文章よりも図解の方が目を引きやすく、印象に残るメリットがあります。見る側からしても図解の方が理解しやすいため、イラストレーターをフォローする価値を感じやすくなります。
フォロワーの反応を見ながら方向性を決めるのもあり
インスタグラム経由で仕事の依頼を増やすためには、1日1~2投稿を継続して、なるべく多くの人にイラストを見てもらう必要があります。その中では、フォロワーの反応が良いイラスト・あまり良くないイラストも出てくることでしょう。それらを日々分析し、より反応が良いテイストのイラストを厳選して投稿するのも1つの方法です。この方法は、特にペルソナ設定がはっきり決めることが難しい人、自分の得意×好きなイラストが分からない人におすすめです。
また、より高度なインスタグラム運用をしたい方は、プロアカウント(旧:ビジネスアカウント)への切り替えも視野に入れましょう。イラストレーターのプロアカウント(通称:クリエイターアカウント)は、電話やメールなどの連絡先が追加できる上、DM管理も簡単になります。「インサイト」という分析ツールも使用可能になり「いつ、どんな投稿をしたらより伸びたか」を知って投稿に反映していくことができます。予約投稿も可能になるため、インスタグラムに費やす時間を減らして、制作に集中できるメリットも大きいでしょう。
まとめ
フリーランスイラストレーターが仕事を途切れさせないようにするには、インスタグラムを上手に活用して多くの人に作品を見てもらうことが大切です。フリーランスになりたてのイラストレーターは、インスタグラムを効率的に運用して仕事を増やしていきましょう。
written by 蒼下せな(くさもとせな)
「楽に生きたい」がモットーのイラストレーター&Webライターです。花・動物・サブカルLove。