雑貨屋

雑貨屋さんを開く。開業までのステップとは?

自分で雑貨屋さんを開いて、大好きなものに囲まれながら楽しくお仕事をする。雑貨が大好きな方なら一度はあこがれる生活なのではないでしょうか?
今回は、そんな憧れの生活を現実に変えるまでの流れをご紹介します。
あなたの頭の片隅にある理想のお店、現実のものにしてみませんか?

まずはアイデアから。構想を練ってみよう

雑貨屋さんを開きたい!と思ったら、まずしっかりと構想を練ることから始めてみましょう。


「どんなお店にしたいか」というゴールが見えていることが、素敵な雑貨屋さんをオープンする第一条件です。焦らずに、自分の考えや思いを整理して、「理想のお店」のイメージを膨らませてみましょう。


 

まずはアイデアから。構想を練ってみよう

「誰に、どんな商品を売りたいか」を考える

これから開業準備を進めていくうえで一番大切なのは、「誰に、どんな商品を売りたいか」、いわゆる「ターゲットとコンセプト」をしっかりと定めることです。


「ターゲットとコンセプト」は事業計画の顔であり、今後の仕入れやお店の雰囲気を考える際の重要な判断基準になります。曖昧にせず、しっかりと時間をかけて考えてみましょう。コンセプトを気に入ってくれるお客さんは、常連さんになってくれます。


お気に入りのお店の雰囲気が急にガラッと変わってしまったり、どんどんおいているものが変わってしまったりしたら寂しいですよね。もしかしたら、もうお店に行かなくなってしまうかもしれません。固定客をゲットするためにも、ターゲットとコンセプトには一貫性を持たせることが大切です。


 


例えば


「流行に敏感な10代の学生をターゲットにした、来るだけで楽しくなる韓流雑貨専門店」


「ナチュラルで丁寧な暮らしを目指す20~30代主婦をターゲットにした、毎日使いたくなるシンプルでサスティナブルな日用雑貨店」


 


というように、一貫性がありイメージしやすいものにしましょう。一度決まると、お店の全体像のイメージや仕入れる商品の雰囲気もおのずとまとまってきますよ。


 

実店舗?オンラインショップ?どこで売るかを考える

雑貨屋さんというと、実店舗をイメージする方も多いと思いますが、近年はインターネット上でお店を開くオンラインショップも増えています。オンラインショップは、実店舗での開業と比べて必要な資金も少なく、比較的手軽に始められるのが特徴です。その反面実店舗は、資金はかかってしまいますが、お客さんと直接やりとりができ、密なコミュニケーションが取れることも大きな魅力の一つですよね。


次の記事では、店舗タイプについて詳しくご紹介しています。是非ご参照ください。


 

ポイントは「覚えやすさ」。お店の名前を考える

コンセプトとターゲットを踏まえて、あなたのイメージするお店にぴったりのお店の名前を考えてみましょう。おしゃれな名前ももちろん素敵ですが、覚えにくい、読みにくい名前はNG。検索しやすく、口頭でも伝わりやすい名前にすることをおすすめします。


アルファベット表記や、外国語を使った店名にする場合は、カタカナ表記を添えたり、略したわかりやすい名称を考えおいたりするとよいかもしれませんね。


 

オープンの準備を始めよう

ターゲットとコンセプト、そしてお店の名前が決まれば、いよいよオープンに向けて具体的に動き出します。


やることがたくさんありますが、ひとつひとつ整理しながら丁寧に準備を進めていきましょう!

オープンの準備を始めよう

資金を確保する

実店舗で開業する場合、大体500万円~600万円程度の資金が必要です。仕入れのお金だけでなく、物件を借りるお金や内外装工事、什器(店舗で使う棚や機材のこと)など、1からそろえるには結構お金がかかりますよね。


完全に自分のお金でまかなえればそれが一番ですが、難しい場合は融資や公的な補助金、助成金をうまく使って資金繰りをしましょう。公的機関から受けられる補助金は、銀行などからの融資に比べて好待遇の場合もあります。お住まいの地域で申請できそうなものを調べてみてください。


融資を受ける場合でも、3割~6割程度は自分で準備しなければなりません。


実際の業務の流れをつかむために、資金調達がてら雑貨屋さんでアルバイトしてみるのもいいですね。


 


 

商品の仕入れ先を探す

自分の売りたい商品に合わせて、仕入れ先を探してみましょう。


一番手軽なのはやっぱりインターネット通販ですが、実際に手に取ることが出来なかったり、送料が高くついたりしてしまうのが難点。問屋街めぐりをしたり、ギフトショーなどに足を運んでみたりするのもおすすめです。


あれもいい、これもいい、となってしまうかもしれませんが、最初に決めた「ターゲットとコンセプト」を軸に、しっかりと判断して、限られた予算の中で素敵なものを見つけたいですね


 

お店を準備する

実店舗なら物件探し、インターネットショップならショップ開設をします。


物件が見つかったら内外装工事の手配や什器やインテリアの購入と、休む間もない怒涛の日々が始まります。什器やインテリアは、物件が見つかる前に予めリサーチしておくのが吉。しっかり準備して、必要以上にバタバタしないようにしたいですね。特に実店舗は、家賃の問題があります。物件が決まって、内外装工事が終わりかけているのに、仕入れや準備が終わっていないと、余分に家賃を払うことになってしまうことにもなりかねません。


逆に、物件のめどが立っていないのに仕入れや什器の準備を進めてしまうと、いい物件に巡り合うまで、仕入れた商品や什器をどこかに保管しておくコストもかかってしまいます。


きちんと計画を立てることはもちろん、ハプニングが起きても柔軟に対応することを心掛けましょうね。


 


 

開業届を出そう!

オープン前のすごく忙しい日々の中でもとても大事なのが、「開業届」を出すことです。個人事業主として雑貨屋さんを開業する場合は、必ず税務署に「開業届」を提出しましょう。


開業届には国税に関するものと、地方税に関するものの二つがあります。分からないことがあれば、最寄りの税務署に相談してみてください。


また、確定申告の際に必要な届け出もありますので、青色申告の場合は「所得税の青色申告承認申請書」もきちんと提出するようにしておきましょう。これを怠ると、あとで本当に困りますので、忙しい中でもしっかりと時間をとって手続きを済ませるようにしてくださいね。


 


 

開業届を出そう!

いよいよオープン!

実際に商品をそろえ、お店を整えていよいよオープンです。


広告宣伝、プレオープンと、しっかりと準備をしてから臨みましょう。


 

いよいよオープン!

オープン日&プレオープン日を決める

実際にオープンする前に、プレオープンの日を決めましょう。プレオープンとは、正式なオープンの前に、お試しでお店を開けてみて、実際にお店にお客さんが入ったときの動向や立ち回りを確認し、問題点を確認する日のことです。


実際にお店を動かしてみないとわからないこともたくさんあるので、いきなりオープンとなると少し心配ですよね。プレオープン日を何日か設定し、実際の営業時間より短い時間、お試しでオープンしてみましょう。お知り合いや友人に来てもらって、気楽にやってみるのも緊張が解けていいですね。


しっかり問題点を確認し、本オープンまでに心配事をつぶしておきましょう。


 

宣伝をする

どれだけ素敵なお店にしても、どんな商品をそろえても、知ってもらえなければお客さんは来てくれません。SNSを駆使して、積極的に宣伝活動をしましょう。お店の雰囲気が分かるインスタグラム、オーナーや店員さんの人柄が分かるツイッターと、用途やお店のコンセプトに合わせて使い分けてみてください。


また近年は、お店の探すときの手段として検索が主流です。お店の名前を検索して、どんなお店か、どこにあるかが分かってもらえるように、ホームページもしっかり作成しましょう。実店舗のお店ならグーグルマイビジネスなども活用すると、よりよい広報活動ができますね。


 

オープンしてからは…

ばっちり広報活動もして、ついにきたオープンの日。


起業がはじめての方はあまり実感がわかないかもしれませんが、お店の中や手続きでやるべきことは、自分で見つけないと誰も教えてくれません。店内の掃除やレジのお金、商品の管理はもちろん、接客や事務作業など、こなす仕事は膨大です。しっかりと優先順位をつけて、やり残しがないようにひとつひとつ丁寧に取り組みましょう。集客や仕入れる商品の選定など、まだまだチャレンジは続きます。


焦らず続けていれば、あなたなりのお店の回し方が必ず見えてきますよ。


 

まとめ

大好きな雑貨に囲まれて、楽しくお仕事できたらすごく素敵ですよね。ターゲットとコンセプトをしっかりと定め、こつこつと準備を進めていれば、ただの夢ではなく目標になります。


起業が初めての方も、そうでない方も、まずはアイデアを練ることからはじめてみませんか?


 

まとめ

written by 上尾玖未

お酒とからあげが好きな駆け出しライター。
音楽家向けの記事をメインに執筆。特技はトロンボーンを吹くこと。