花屋

“やりたいこと”“好き”を仕事に~花屋で独立・開業する~(開業準備・資金調達編)

自分の花屋を作って、夢と希望に心弾ませながら生活出来る事は理想の姿ですが、独立・開業しても続けられる花屋はごく僅か。とは言え、失敗を恐れていては何も始まりませんよね。“やりたいこと”“好き”を実現し、続けていける花屋を作るための開業準備、資金調達に必要な事をまとめました。

開業準備と資金調達

「花屋を開こう!」と決意したものの、一体何から手をつけようか?と考えてしまいますよね。あれこれ思いを馳せるのは簡単ですが、まずは開業までにどれくらいの時間と準備を要するのか、具体的な手順、スケジュールを決めておくことが大切です。


ケースバイケースなので差はありますが、半年から1年は準備期間として考えておくとよいかもしれません。


 


 

決意表明

家族や友人、必要なら現在の職場などへの報告はとても大切な事です。とくに家族には、協力体制をお願いしておくのがベストです。準備の段階から理解を得られていれば強力なサポートをしてくれるはず。


簡単な仕事を頼める人がいるのは、安心感に繋がります。友人も、知恵を貸してくれたり、情報を教えてくれたりかなり心強い存在になってくれるのではないでしょうか。


今の職場にも感謝と敬意を持って話しておくことで、今後協力してくれる可能性もあると思います。


 

お店のコンセプト

どんなお花を、どんな人向けに、どのように販売していくのか?こうした部分を具体的にすることによって自分のお店のコンセプトが見えてくるはずです。


お店の場所や広さを決めるときにもかなり重要なので、お花を提供したい客層、相手をしっかりイメージしておきましょう。

事業計画書の作成

これからやろうとしている事はこういう事で、これぐらいの収入を見込んで、これぐらいの支出になりそうです!など、事業内容について簡潔にまとめます。


簡潔とは言っても、本当にこの花屋は事業として成り立つのか?ということを客観視したり、現実性を持たせるためにはかなり重要なもの。何より、事業計画書無くして融資は受けられませんし、実績が無いものへ融資をする大切な判断材料となるわけです。


しっかりとした事業計画書が今後の鍵を握っています。


 

事業計画書の作成

開業資金・開業後の運転資金の準備

自己資金だけではなく、なんらかの融資を利用する人がほとんどだと思います。店舗を借りる、設備費用、花・資材・什器の仕入れなど、開業するための資金を準備します。


融資の他に、創業のための助成金や補助金が利用できることもあります。審査があったり要件を満たす事が前提となるため、時間がかかることも想定して申請・手続きなければなりません。細かいことは各都道府県や市区町村のよって異なりますので、考えている方はきちんと問い合わせしてみてはいかがでしょうか。


開業後は経営が軌道にのるまで、売上だけでカバーできない部分を補填するために運転資金の確保が非常に重要です。開店から3ヶ月~半年、安心して営業に集中出来るように準備する必要があります。


 

開業資金・開業後の運転資金の準備

物件探しと内装・外装の施工

物件探しは思ったより時間がかかることがあります。立地や広さ、見合った家賃など理想の物件に巡り会うのはなかなか大変ですよね。事業計画書の作成や、資金の準備などと平行して進めていくとよいと思います。


立地は大切ですが、コンセプトを踏まえたて自分のスタイルやカラーを出しやすい物件を探してみましょう。物件によっては大幅な内装・外装の施工も必要になります。この辺りで什器や設備機器、細かい備品等を購入する事も忘れずにやっておきましょう。


 

仕入れ先を決める

何と言っても、商品となる「花」の仕入れルートを確立しなければなりません。花の仕入れ先は主に花卉市場・仲卸になります。最近ではインターネットで買い付けることも可能です。市場は契約書を交わし、保証金の支払いがありますので準備が必要です。


その他、資材(ラッピングペーパー、リボン、セロファン、オアシス、花器など)に関してもカタログを取り寄せたり、インターネット会員登録をしたり事前の準備が細かくあるので早めに考えておくといいですね。


資材はお店のセンスを感じる大切な部分ですので用途に合わせて品揃えもきちんとしておきたいところです。

仕入れ先を決める

開業届と税務手続き

個人事業主として花屋を開業する届け出を税務署に提出します。同時に「青色申告承認申請書」も提出。


青色申告承認申請書は、確定申告時に特別控除などの制度が利用できますので節税のメリットもあります。

宣伝と集客、販促物の準備

開業に必要な準備が整ってある程度のめどがついてきたら、お店をオープンする日を決めましょう。


オープンが決まったら、ホームページの作成やSNS、チラシ、店内POP、名刺やショップカードなど宣伝、集客に必要なツールを使ってたくさんの人に知ってもらうことが大切です。とくにホームページやSNSはお店の雰囲気やコンセプトをわかりやすく伝えることで、来店前からより多くの人に店舗を知ってもらえるチャンスです。


自分で知識がある、身近に頼める人がいる場合は問題ありませんが、「その分野はちょっと・・・」という方は、業者に頼む時間や費用の面も考慮が必要ですね。


 

まとめ

花屋で独立・開業する(開業準備・資金調達編)いかがでしたか?


準備期間の手順とスケジュールはほんの一例であって、実際にはもっと時間がかかったり、思いのほかスムーズにいく場合もありますよね。いずれにせよ、さまざまな事を一度にやっていくのはとても大変な事ですし、面倒な事がたくさんあると思います。自分に合ったスケジュールを組み立てて、焦らずに準備していけるよう、しっかり計画を立てて動き出しましょう!


オープンが見えてきたら、いよいよ本格的な仕入れが始まります。利益を出すための仕入れ、在庫やロスを減らすには?お店のコンセプト、自分がやりたかった事に合った花の仕入れを考えてみたいと思います。


 

まとめ

written by miiko

花業界に身を置き数十年。役立つ情報をわかりやすくお届けできるようまだまだ勉強中です!