花屋

“やりたいこと”“好き”を仕事に~花屋で独立・開業する~(経験・資格編)

実際に働いて得た経験は、花屋にとっては最大の武器。出来る事が多くあれば自信にもなりますし、プロとしてお客様の要望に応えられるスキル、知識はお店の信頼と売上に繋がります。

資格はあった方が良い?センスはどう磨く?花屋で独立・開業する際に必要な経験・資格についてまとめました。

経験年数と業務内容

花屋を独立・開業するにあたって、“何年以上の経験”という縛りはありません。今まで働いてきたお店の業務内容、その業務で得られた経験という中身が大切です。


当然、長く携わればそれだけ経験値は増えますし、色々なケースにも対応出来る力も備わりますが、経験が浅いから出来ない、長いから出来るという訳ではないのです。


それまでに得た自分の経験の中で得意分野を生かせれば独立・開業の道は開けます。では、自分はどんな業務に強いのか?いくつか考えてみましょう。


 

ギフト中心の店舗販売~store sales~

お店に花を買いに来る目的として一番多いのはギフトと言っていいと思います。お誕生日、お見舞い、記念日、お祝い事、手土産など用途はさまざま。


お客様はどんな花を贈るべきかわからない事が多く、こちらからアドバイスできる事が大切です。それぞれの目的に合った花をおすすめ出来るのも経験や知識があればこそ。


買いに来てくれたお客様はもちろん、贈ったお相手の方が貰って嬉しいプレゼントにしたいですよね!お花を渡すシチュエーションによって花束がいいのか、アレンジメントがいいのか、好きな花や好きな色、どんなイメージが希望なのか・・・ちょっとしたアドバイスでお客様に喜んでもらえて、また来ようと思っていただける商品を提供出来ればリピーターになってくれるはずです。


 

冠婚葬祭~wedding&funeral~

心に残る素敵な結婚式と、大切な人を送る葬儀のお手伝いをします。


会場装飾業務は、分担仕事になるためスタッフの確保が絶対ですし、仕入れの単位も大きくなるのでこれこそ専門知識と経験が必要でしょう。


結婚式場や葬儀場は、専門的に業務をする花屋と契約をしていますので突発的に注文が入ることはほぼないと思いますが、結婚式のブーケや髪飾り、リングピローなどを作って欲しいとお客様から個人的に相談されるは事あります。


ワイヤリング、テーピングの経験は?向いている花と向いていない花のアドバイスは?自宅葬なので枕花を贈りたいというご注文も少なくありません。お花の色はどんな感じにまとめるか、贈るタイミングはいつごろか、色々な経験と知識と技術があれば、需要はさらに広がりますね。


 

冠婚葬祭~wedding&funeral~

スタンド花・定期装花・イベント装飾~display&decoration~

コンサート・ライブ会場や開店・開業祝い、誕生日パーティーなどにに贈られるものでスタンド花があります。


1段か2段か、搬入口や設置スペースはどれくらいか、デザインやボリューム、値段の相場、立て札はどうするか、回収はいつにするかなど、色々な気配りがカギになってくるお仕事。


定期装花やイベント装飾は企業やお店、主催者のコンセプトや目的などをしっかりと把握した上で、季節や場所にあったお花とデザインを提案出来れば、顧客の獲得に繋がります。


 

資格は必要?

花屋を独立・開業するにあたって、単刀直入にいうとお花自体の資格は必要ありません。花屋を自分でやりたいと思っている方の中に、“資格って必要?”と調べている方はいないというくらい周知の事実ですね。そうとは言え、お花に関する資格はいくつか存在します。


資格に関しては個々の考え方になると思いますが、「勉強したい」「将来的に講師や先生を目指したい」「肩書きが欲しい」など、スキルUPに必要だと感じたらチャレンジしてみるのはありだと思います。


参考までに有名な2つの資格を紹介します。必須になるのは運転免許!仕入れや配達、納品には車が必要です。独立・開業するならまず、自分で動ける事がとても大事ですよ。


 

資格は必要?

フラワー装飾技能士

厚生労働省認定の国家資格。1~3級までの等級があり、1級は厚生労働大臣が認定。2,3級は都道府県知事(自治体)が認定します。


年に1度実技と学科の試験があり、受験にはそれぞれ決められた実務経験が必要です。等級ごとに受験料が違います。独学で受験された方もいると思いますが、実技の難易度は高めなので、スクールなどで試験内容に沿った技術習得が近道です。


 

フラワー装飾技能士

NFD資格

日本フラワーデザイナー協会認定の公益法人認定資格。1~3級まで等級があり、公認校または公認講師から受験に必要な知識と技術を習得し、3級資格検定に合格すると正会員として入会が認められデザイナーとして登録されます。そこから段階的に2級、1級と昇級していく試験制度です。入会金や年会費などが必要です。

花のセンスと腕磨き

美的感覚や感性というのは、具体的に何かで推し量ろうとするのは難しいですよね。物事に対しての“センス”は持って生まれた才能だったり、勉強や練習をしなくても出来てしまったりすることがあります。


同じような美的感覚や感性を持った人なら、それを「センスがいい」と感じてくれるという感覚的なものです。ファッションやコスメと同様、花にもトレンドがありますので、常に情報をキャッチして、色や素材の組み合わせなど、まずは自分が素敵だな、かっこいいなと思える作品に触れてみるのもいいですね。


技術的なことは、たくさん経験できるチャンスを作って腕を磨いていきましょう。基本的な花の扱いや特性、水揚げのやり方なども知っておくと必ず役に立ちます。

まとめ

花屋で独立・開業する(経験、資格編)、いかがでしたか?「花屋をはじめたい!」と考えたときに、今までの自分の経験や知識はどういう業務に長けているのか?何を勉強するべきなのか?を洗い出すきっかけになればと思います。


どんな花屋にしたいのか、何を売りにするのかを明確にすることで、この後待っている「開業準備」や「資金調達」など具体性を持って考える事が出来るのではないでしょうか。

まとめ

written by miiko

花業界に身を置き数十年。役立つ情報をわかりやすくお届けできるようまだまだ勉強中です!