需要高まるプロジェクトマネージャーのお仕事
2021-07-26
プロジェクトマネージャー(PM)の仕事とは
プロジェクトマネージャーは生産物の提供価値の向上や売上目標を達成するために戦略を練り、指揮を取る人物のことを指しています。現在需要の高まっているプロジェクトマネージャーは、どんな仕事をこなしてどのくらいの報酬を得ているのか、そしてプロジェクトマネージャーの将来性についても解説します。
プロジェクトマネージャーの仕事内容
プロジェクトマネージャーには大きく分けて以下の2つの役割があります。
• プロダクトの立案
• プロダクトの生産
プロジェクトマネージャーはマクロ的視点から自社の取り扱う分野や目標に合わせた売上、生産コストなどを設定し、それに合わせて生産物を作り出すために必要な管理を行うのが主な役割です。
大まかな構図としては、まずプロジェクトマネージャーが企業全体として大まかなプロダクトの方針を立案します。次に、それを基にプロジェクトマネージャーがチームを指揮して生産物の開発や作業内容、スケジュールなどを管理し、プロジェクトマネージャーが顧客のニーズや条件を満たす生産物の計画を立てる形となっています。
より具体的なプロジェクトマネージャーの仕事の内容として挙げられるのは、製品のプロトタイピングやプロダクトのターゲットの選定、目標に応じたロードマップや戦略の立案、生産物の効果測定などです。この一連の流れを継続的に続けることをPDCAサイクルと言い、継続的に生産物や業務の改善を行うために必要とされる考え方です。
プロジェクトマネージャーの平均年収
プロジェクトマネージャーの平均年収は取り扱う業種や事業規模などによって様々です。特にIT系企業はプロジェクトマネージャーの需要が高まっているため、給与水準が高い傾向にあり、専門的な知識が求められる分野だと年収が高くなりやすいと言われています。
例を挙げると、アパレル業界のプロジェクトマネージャーが年収350万円~500万円程度とされているのに対して、資産運用ロボアドバイザーが500万円~1,000万円、クラウド型人材開発ツールの開発が600万円~1,000万円とされています。IT業界はインターネット社会において、生産物開発が欠かせない業種であるため、需要が高くて年収もその分高くなる傾向にあります。
プロジェクトマネージャーの需要と将来性
インターネット技術が発展し、情報化社会となった日本では、どの分野でもITの活用は必要不可欠となっています。より高い技術力に溢れた社会を目指すため、IT業界の人材需要が高まっていて、そのIT業界の人材を支えるプロジェクトマネージャーの存在は、IT業界の中でも特にニーズの高いものとなりつつあります。
余程の大きな変化が起こらない限りは情報化社会が終わりを迎えることはないとされているので、IT業界のプロジェクトマネージャーは将来性があります。
プロジェクトマネージャー(PM)に向いている人
プロジェクトマネージャーの仕事内容を踏まえて、プロジェクトマネージャーにどんな人が向いているのかについて解説します。
物事を前向きに進められる人
IT分野のような専門性の高い分野だと、必ずどこかでトラブルや何らかの問題が発生して思うようにいかないことも多々あります。そんな時に指揮する側の人間がその状況をすぐに修正しようと動き出せないと、全体の動きがストップしてしまい、同じ企業で働く仲間からの信頼関係にも響いてきます。
その企業の生産物の全体を指揮するプロジェクトマネージャーは、どんな状況になっても前向きに捉えて柔軟に対応できる能力を持っているかどうかが重要です。
自分に厳しく、常に成長していける人
プロジェクトマネージャーは、常に自社が提供する生産物をより消費者に喜んでもらえるように磨きをかけていくことが大事です。自社の提供する生産物に磨きをかけるためには、技術力以前に向上心が大事で、向上心がなければ高い技術力があっても行動に移せません。
また、自分にある程度厳しさがないとライバル企業と同じ分野の生産物を比較した時に、必ず気のゆるみが生産物にも現れます。気を張り続けていては心に余裕がなくなって、かえって失敗してしまいやすいですが、ある程度の厳しさと成長する心を持って物事に真剣に取り組む姿勢が、より良いものを作り続けるために必要です。
準備を怠らず、綿密なスケジュール管理ができる人
プロジェクトマネージャーはその名の通りマネジメントする能力が求められる人です。
ゴールラインを見据えて期間ごとに小さな目標とそのためのプロセスを書き出して、綿密なスケジュール管理を行い、開発がスタートするまでに準備を済ませておく必要があります。それと同時に、不測の事態が発生した時にすぐに対応できるように代替案を用意して、すぐに実行できるようにするための準備もできるとなお良いです。
人を見る目がある人
大前提として、プロジェクトマネージャーは多くの人の前に立つ存在であるため、コミュニケーション能力が求められます。しかし、ただコミュニケーション能力が高いだけでは上手く社内の人とやり取りできるとは限りません。大事なのはコミュニケーション能力があって、その上で社内の人をきちんと評価できる能力を持っていることです。
人を見る目があれば、その人にとっての適正がある程度わかり、その人にとってパフォーマンスが発揮しやすい部分に注力してもらうことができるため、効率よく開発に取り組めます。
プロジェクトマネージャー(PM)に必要なスキル
プロジェクトマネージャーに向いている人がどういった人なのかがわかりました。
次に、より具体的にどんなスキルがプロジェクトマネージャーに必要とされているのかを明らかにしていきます。
分析、問題解決能力
プロジェクトマネージャーはより良いものを作ろうと開発を進めるために、向上心を持って物事に取り組むことが大事です。向上心を持って物事に取り組むとなると、現状の成果や課題を分析する能力や分析した上で、より良いものを作るために必要なプロセスが何かを考え、行動に移す問題解決能力が求められます。
現状を分析して課題を明確にすることはそこまで難しいことではありませんが、課題に対する問題解決能力が劣っている人が少なくありません。プロジェクトマネージャーを検討している方は、これまでの成功体験や失敗体験を振り返って問題解決能力があるか考えてみてください。
コミュニケーション力
プロジェクトマネージャーは多くの人を束ねて指示を出していく存在なので、人と関わらないで仕事を完結させることは不可能です。社内の人が気兼ねなく伝えたいことを伝えられる人間関係作りを心掛けて、相手の話をよく聞いて、適切なアドバイスや指示をできる能力が大事です。
その際に、感情的になって怒りを相手に伝えてしまうと、自分としては心の距離が近いからこそだと感じても、相手からすると心の距離が遠ざかったように感じる場合もあるため、冷静に意思疎通できる能力も求められます。
ビジネススキル
プロジェクトマネージャーである前に、一社会としてビジネススキルは必ず備えておく必要があります。ビジネススキルは大きく分けて以下の4つが挙げられます
• 会話スキル
• 対人スキル
• 目標設定・問題解決スキル
• 管理スキル
会話スキルはコミュニケーションスキルやちょっとした日常会話のスキル、相手に質問するスキルのことです。仕事に関わらず相手を理解し、自分の意見を伝えるために必要とされます。対人スキルはビジネスシーンで求められる交渉力やプレゼンする力、セールス力に関わってくるスキルのことです。仕事で物事を優位に運ぶために必要とされます。
目標設定・問題解決スキルは自分で目標を設定して、その目標を達成するにはどうすべきかを考えるスキルのことです。自身の行動の指針を固めることで、ブレずに目標に向かって真っすぐ進んでいくために必要とされます。
管理スキルは目標を達成するまでの過程に必要な小さな目標やタスク、時間を管理するスキルのことです。目標に向かって進んでいく中で、効率良くかつストレスなく物事に取り組んでいくために必要とされます。プロジェクトマネージャーとして成功するためには、この4つのスキルの全てが精度の高いものにできるように務めていくことが重要です。
管理能力
管理能力は先程紹介したビジネススキルの管理スキルにあたる部分です。効率良く物事をこなすとともに、問題発生のリスクを最小限に押さえることもできます。普段の生活から管理意識を持って過ごしていると仕事でも使いやすいので、管理意識は常に頭に置いて毎日過ごしてみてください。
まとめ
プロジェクトマネージャーは、企業の提供する生産物の価値向上や売上向上のために、マクロ的視点から戦略を練って指示を出していく立場にある人のことです。IT業界ではその需要が高く、IT業界に持続性があることから、プロジェクトマネージャーの将来性も高いと考えられています。需要が高いと給与も高くなるため、IT業界のプロジェクトマネージャーになりたいと考える方も多いと思われますが、人として社会人として必要な能力を高い水準で持ち合わせておく必要があります。必要な能力を備えていて自信がある方は、是非IT業界のプロジェクトマネージャーに挑戦してみてください。
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written by 谷 祐輝
大分大学経済学部経営システム学科を卒業し、その後本業と並行でライター活動を始めました。ライター歴は1年です。