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ネットワークエンジニアとして独立したい!役に立つ資格まとめ

働き方が多様になり、エンジニアの中でもフリーランスとして自由な働き方を目指す方も多いでしょう。エンジニアがフリーランスとして独立する際、強い武器になるのが資格の存在です。今回は、ネットワークエンジニアが独立する際に役に立つ資格について、難易度や勉強時間の目安などと共にご紹介します。

ネットワークエンジニアに資格は必要?

そもそも、ネットワークエンジニアが独立を目指す際に資格は必要なのでしょうか?もちろん、資格がなければネットワークに関する業務にまったく携わってはいけない、という訳ではありません。とは言え、エンジニアとして高いレベルを目指すには、そして独立を目指す際には、資格は必須と言っても過言ではないでしょう。ここではまずその理由を説明します。

ネットワークエンジニアに資格は必要?

①必要な知識やスキルの習得

エンジニアという職業には、極めて専門的な知識やスキルが求められます。ネットワークエンジニアもその例外ではありません。ネットワークに関する基本的な知識や、実際のネットワーク機器の操作方法、特に近年ではクラウドに関する知識など、様々な知識やスキルが求められます。


 


そうした知識やスキルを習得する際に有効な手段となるのが、資格です。フリーランスのエンジニアとして独立するためにも、十分な知識とスキルがあるに越したことはありません。資格の取得を目指して勉強する中で、その分野について知識やスキルを習得できます。


実務経験の中で習得できるスキルもありますが、より体系的な知識の取得を図るには、資格の勉強は最適であると言えるでしょう。資格の取得は、自身のレベルアップのための手段になるのです。


 

②自分の実力を示す証拠になる

エンジニアがフリーランスとして案件を獲得するためには、自身の実力をクライアントに示す必要があります。クライアントに仕事を任せてもらうには、自分が信頼に足るエンジニアなのか、仕事を任せるだけの実力のあるエンジニアなのかを判断するための材料を提供する必要があります。その実力を示す証拠となるのが、資格です。


「私はベテランです!なんでもできます!」と口で言うよりも、「この資格を持っているので、この程度のことができます。」と客観的な証拠を提示された方が、高い信頼が得られるでしょう。


フリーランスが最初に案件を獲得しようという時、企業に勤めている場合のように、日々の働きを評価してもらうことはできません。(もちろん継続の案件もありますが…。)実力の客観的な証拠になる資格は、フリーランスのエンジニアにとって大きな武器になります。


 

②自分の実力を示す証拠になる

③高単価の案件につながる

この後ご紹介しますが、ネットワークエンジニアが持っておきたい資格の中には、高度な知識や十分な経験を必要とする、難易度が極めて高い資格も存在します。高難度の資格の所持は、それだけで高い評価につながると言えるでしょう。


ネットワークエンジニアのフリーランス向けの案件の中には、運用・監視といった、経験が比較的浅い段階でもこなせる案件もあります。しかし、設計や構築といった案件の中には月90万円を超える高単価のものも存在し、実力次第で高単価の案件を受注することが可能です。高い技術力を証明できれば、高単価の案件を受注できる可能性も上がることは確かでしょう。このように、資格の取得は高単価の案件、高収入につながるのです。


 

役に立つ資格まとめ

ネットワークエンジニアが独立を目指す際に、資格が大きな武器となることが分かっていただけたと思います。それでは、ネットワークエンジニアとしての独立を目指す際、実際にはどのような資格が役に立つのでしょうか。


ここでは、持っておきたい四種類の資格についてご紹介します。

役に立つ資格まとめ

①Cisco技術者認定

Cisco技術者認定とは、ネットワーク機器において世界トップのシェアを誇るシスコシステムズによる資格です。民間資格ではありますが、シスコ製のネットワーク機器は世界中に広く普及しており、ネットワークエンジニアの多くがこの資格を取得しています。


Cisco技術者認定にはいくつかの種類があります。入門としておすすめなのは「CCNA」という資格です。ネットワークエンジニアとしての基礎を修めた証明になり、指示を受けながらの運用等が可能なレベル、とされています。ネットワークエンジニアとして最初に取得する人が多い、非常にメジャーな資格です。


シスコ製機器の操作だけでなく、ネットワーク一般に関する知識も学ぶことができます。Cisco技術者認定の中では難易度は低めですが、勉強時間の目安は、未経験でも150時間~200時間程度と言われています。範囲も広く、計算問題もあるため、しっかりと準備する必要があるでしょう。


 


CCNAよりもさらに上の資格として、「CCNP」や「CCIE」があります。ともにCCNAより難易度は上がり、特に極めて難易度の高いCCIEの取得は、世界的に高い技術力の証明になります。そのため、まずCCNAを取得してから実務に入り、実務経験を積みながらCCNP以降の取得を目指す、という人が多いようです。


 

②LPIC

 LPICとは、オープンソースのOSであるLinuxに関する民間資格です。Cisco技術者認定と同じく民間資格ではありますが、特定のベンダーに限定されない資格のため、世界中で広く価値が認められています。


先にご紹介したCisco技術者認定と比べると、ネットワークエンジニアとの関連が薄いように思われるかもしれません。しかし多くのサーバーでLinuxが利用されており、ネットワークエンジニアとしても取得しておくことをおすすめします。


 


LPICには1~3の三つのレベルがあり、そのうち入門的なものがLPIC-1です。基本的なLinuxの操作に関する問題が出題されます。CCNAに比べると難易度は低いと言われています。しかし未経験の場合の勉強時間の目安は100時間程度とされているので、十分な準備が必要ですね。Linuxに関する基礎知識は、ITエンジニア、特にインフラエンジニアであれば必須と言っても差し支えないでしょう。まずはレベル1を、そして必要があればより高レベルの2以上を目指しましょう。 


 


 

③基本情報技術者試験

基本情報技術者試験は、ITエンジニアとしては取っておきたい国家資格です。エンジニアとしてIT企業に初めて入社した人が、最初に取得を目指す取得であることも多いでしょう。IT全般に関する基礎的な知識が広く求められる他、C言語やPythonなど、プログラミング言語についての試験も含まれます。


すでにITエンジニアとして勤務されている方の場合は、それなりの経験があれば取得は難しくないと言われますが、各回の合格率は30%程度と、決して難易度の低い資格ではなく、十分な準備が必要になります。勉強時間の目安は、それなりに経験のある人であれば50時間程度、IT経験の浅い人であれば200時間程度と言われています。


この資格はネットワークに特化した知識を問うものではないため、ネットワークエンジニアとしての評価というよりも、ITエンジニアとしての評価につながる資格です。ITに関する基礎的な知識の証明になりますので、ITエンジニアがキャリアアップを目指す際にはまず取得を目指したい資格でもあります。


 

③基本情報技術者試験

④ネットワークスペシャリスト試験

ネットワークスペシャリスト試験は、その名の通り、ネットワークに関する専門的な知識を問う国家資格です。先ほどの基本情報技術者試験の上位の資格にあたります。ネットワークに関する資格としては、先ほどのCCIEに匹敵するレベルの、極めて難易度の高い試験です。ネットワークに関する固有技術から最新のサービス動向まで、幅広い知識を持ち、大規模かつ強固なネットワークを構築、運用することができる程度のレベルが求められます。


 


合格率は10%台と、ITに関する資格試験の中でもかなりの難関資格の一つです。ネットワークエンジニアとしての資格取得としては最終的な目標になる場合が多いでしょう。そのため、最初からこの資格を取ってから実務に入ろうとするよりも、実務経験を積みながら、さらなるキャリアアップのためにチャレンジする、という仕方で取得を目指すのが妥当です。


 

まとめ

ネットワークエンジニアとして独立を目指す場合、資格はその強力な、そして必須と言ってもいいほどの武器になります。基礎的な資格から、難易度の極めて高い資格までありますが、自分の今のレベルに合わせて、実務経験を積みながら一つ一つレベルアップしていくのがおすすめです。


資格を武器に、ネットワークエンジニアとしての独立を目指しましょう。

まとめ

written by 遥

エンジニアとして働きながら、WEBライターとして活動しています。
分かりやすく正確な記事を書くように心がけています。
Twitter→ https://twitter.com/haruka_writing