セラピスト

まだ間に合う!未経験からセラピストになるためには

人の心や身体を癒す「セラピスト(Therapist)」は、近年需要が高まっています。その仕事は様々あり、未経験からでもセラピストになることは可能です。今回は各種セラピストについて紹介し、目指すための3Stepを徹底解説するので、興味のある方はぜひ最後までご覧ください。

セラピストの仕事は多種多様

セラピストとは「セラピー(Therapy)」に「~する人(ist)」を合わせた言葉であり「治療をする人」という意味です。広義には、セラピストは社会復帰のための療法を行う人を指します。これから心と身体を癒す代表的なセラピストについて紹介するので、まずはセラピストの種類を知りましょう。


 

セラピストの仕事は多種多様

心を癒すセラピスト

心に焦点を当てて癒しを施すセラピストは、心理的な負担の軽減と癒しの提供が大きな役目です。代表的な心のセラピストはこちら。


 


・メンタル心理カウンセラー® 


・臨床心理士


・公認心理師


 


詳細は後述しますが、どのセラピストも悩みや問題を抱えている人の気持ちに寄り添い、否定せずに話を丁寧に聴く姿勢は共通します。また、セラピストは病気の診断や、お薬・漢方などを使う医療行為は行えないことを覚えておきましょう。人の気持ちを肯定し、共感することで心を癒す存在です。


 

身体を癒すセラピスト

身体に焦点を当てて癒すセラピストは、困っている人の身体に触れて調子を整えたり、身体の不調や不快感を軽減したりすることで癒しを提供する役割があります。代表的な身体のセラピストはこちら。


 


・アロマセラピスト


・リフレクソロジスト


・柔道整復師


 


身体を癒すセラピーで用いる手法やアプローチの仕方は様々です。「疲労感を癒したい」「身体の不調を整えたい」など、自分がしたいセラピーによって方法を選べるのが魅力的ですね。


 

セラピストになるために必要な資格とは?

そもそもセラピストになるために資格は必要なのでしょうか。心の悩みや相談を丁寧に聴いて受け止めたり、心地よい匂いや音を聴いたりして心身を癒すことは誰にでもできることです。無資格でも人を癒せるなら、セラピストと言えるでしょう。


しかし、周囲から信頼を得てセラピストとして活動するためには取得が望ましい資格もあります。国家資格、民間資格共にありますが、未経験から資格を取得する場合は、民間資格の方が挑戦しやすいでしょう。


 

セラピストになるために必要な資格とは?

国家資格

国家資格のセラピストは、先に挙げた例で言えば公認心理師や柔道整復師があります。どちらの資格も大学院や専門学校へ行き、専門知識を学んで十分なトレーニングを積む必要があるため、取得のハードルは高め…。その分、質や信頼性は高いため、チェックしてみましょう。


 


<公認心理師>


公認心理師は心の専門家の中で唯一の国家資格です!


対人関係や育児、性格などの日常的な悩みから、うつ病や発達障害などの精神疾患まで幅広く心のサポートをする専門家。取得のハードルは高く、公認心理師養成カリキュラムを経て、基本的には大学院を修了する必要があります。心のセラピストとして必須ではありませんが、独立するのであれば効果を発揮することは間違いなし。公的な場で活躍したい場合は優先度が高まります。


 


 <柔道整復師>


柔道整復師は身体のメンテナンスを行う国家資格の1つです。


スポーツトレーナーとして身体の疲労感を癒したり、医療、介護、福祉領域で身体の不調を軽減させたりする専門家。取得するには、柔道整復師養成課程のある学校を卒業する必要があります。柔道整復師は、身体に傷を残さずに癒しを提供できるセラピストなので、今後も需要は高まる可能性大です!社会人でも、専門学校を利用すれば柔道整復師は十分目指せます。リハビリ職としてセラピーを行いたい人は是非検討してみてください。


 

民間資格

民間資格のセラピストは、先に挙げた例で言えば、臨床心理士、メンタル心理カウンセラー®、アロマセラピスト、リフレクソロジストがあります。基本的には各団体が主催する講座の受講や受検で資格取得ができるので、民間資格は未経験の強い味方です。「セラピストにちょっと興味がある」人にとっては特におすすめです。


 


 <臨床心理士>


臨床心理士は、心のセラピストの民間資格の中で最も専門性の高い資格です。


資格を取得するには臨床心理士資格認定協会が指定する大学院を修了する必要があり、民間の心の専門家の中でも最難関…。取得すると、メンタルクリニックでカウンセラーとして人の心を癒すことができます。臨床心理士を取得している事実が、心の悩みや傷を抱えている人たちにとって安心材料になることも。「心のセラピストになって、多くの人を心理的にサポートしたい」人は、臨床心理士を目指してみましょう。


 


 <メンタル心理カウンセラー®>


メンタル心理カウンセラー®は、心のセラピストの民間資格の中で容易に取得できる資格です。


日本能力開発推進協会が認定する資格で、通信講座の受講や在宅での試験で取得可能なため、忙しい社会人や未経験者にぴったり。2万円台から受講できるのも手軽なポイントですね。公共の場での活躍には向いていませんが、メールや電話カウンセリングなどの副業で使えるため、心のセラピスト初心者はチェックしてください。


 


 <アロマセラピスト>


アロマセラピストには国家資格はなく、多くの民間資格が存在します。


代表的なのは日本アロマ環境協会(AEAJ)が認定する「アロマテラピー検定」であり、合格率は90%程で未経験者に最適です!アロマセラピストを目指す場合は、未経験OKのサロンで経験を積んだり、通信講座や美容系の専門学校で知識を身につけたりしましょう。資格や検定は必須ではありませんが、アロマの種類は様々あるため、自分がどんな癒しの提供を得意とするかを相手に伝えるためにも、民間資格にチャレンジしてみましょう。


 


 <リフレクソロジスト>


リフレクソロジストにも国家資格はなく、多くの民間資格が存在します。


日本リフレクソロジー協会(RAJA)が認定するリフレクソロジストをはじめ、通信講座で取得できるものまで種類は豊富。法的な資格がないため誰でも名乗ることができますが、身体に触れて癒しを提供する以上、何かしらの資格を取得することで安心感にもつながります。


 

セラピストになるための3Step

セラピストの種類によっては活躍するまでに時間とお金がかかることも…。そこで、未経験や初心者でもセラピストになるための3Stepを紹介します。


 

セラピストになるための3Step

何のセラピストになりたいのかを決める

まず、自分がどんなセラピストになりたいかを決めましょう。セラピストは人の心や身体を癒す人で、そのアプローチは様々あります。どんな風に人を癒したいのか、何を使って人を癒したいのか、自分がどんな分野に興味があるのか。自分がなりたいと思えるセラピストを目指すのが一番モチベーションを保つことができます。


 

技術を身に着けて、資格を取得する

セラピストの種類によっては、資格があってもなくても活動できる場合があります。ですが、なりたいセラピストが決まったらそれに関する知識や技術を学びましょう。人を癒したり、不調を改善したりするためには専門的な知識が役立ちます。関連する資格を取得すると、自分のためにも相手のためにもなります。まずは取得しやすい民間資格を目指してみましょう。


 

経験を積む

セラピストの種類によっては、未経験からいきなり経験を積めるものもあります。資格の有無に限らず、場数を踏むことでセラピストとしての力をさらに高められるのです。


また、未経験者や初心者にとっての現場経験とは、講座の受講や独学の勉強に勝る最大の勉強法と言えます。経験を積むことで「この人にならセラピーを任せて良いかも」と思ってもらえたり、「これだけやってきたんだ」という自信につながったりするメリットも。現場で学べることは多いので、経験を積むチャンスがあれば積極的に挑戦してみてください。


 

まとめ

今回はセラピストについて紹介しましたが、実は人の心や身体を癒す体験は、少なからず誰もが日常で体験しているはずです。つまり、誰もがある意味セラピストであるとも言えます。


ですが、専門的な知識をもっているセラピストになるには、国家資格や民間資格を取得する方が周囲から理解や信頼を得やすいのも事実。特に民間資格は、未経験からでも十分目指すことが可能です。民間資格であれば、専門学校の利用や講座の受講、いきなり現場に出るなどで取得しやすいので、興味のある人は是非一歩行動してみましょう。


 

まとめ

written by しあん

現役臨床心理士・公認心理師。Webライターとしても活動中。
Twitter(https://twitter.com/saikolodsm/)や心理職を目指す人へ向けた『サイコロブログ(https://saikolodsm.com/)』あり。