
整体・マッサージで独立・起業するために~準備&ステップアップ編~
2021-04-13
具体的に何をすればいいのか、開業準備に必要なことをまとめてみました。
資格をとる
国家資格が必要な一部の専門的な施術を除き、整体やボディケアのマッサージであれば、特別な資格は必要ありません。
資格がなくても開業はできますが、お客様の信頼や、施術師としてのアピール材料にもなるので、民間資格であっても取得しておくことが望ましいでしょう。
アルバイトやパートでも資格取得支援のあるお店や会社もあるので、働きながら資格を取得するというのも、一つの方法です。
コンセプトを決める
コンセプトを明確にしておくことは、経営していく上で非常に重要です。
どのような施術が受けられるのか、わかりやすく示されていれば、お客様も安心して来店できますよね。
逆に、コンセプトがはっきりしていないと想定外のお客様ばかり来てしまったり、来店いただいても満足が得られず、リピーターや顧客獲得にも繋がらずにいつまでも集客に苦労することになります。
コンセプトというと少し難しく感じてしまうかもしれませんが、どのようなお客様に来て欲しいか、どのようなサービスが提供できるか、そこをはっきりさせておくと、おのずと方向性も見えてきます。
場所と運営方法を決める
開業を決めたら、どこで、どのように運営していくのかを考えましょう。
自宅か賃貸又は出張・訪問かで、かかる初期費用や固定費も変わってきます。
また、施術から経営まで一人でやるのか、従業員を雇うのかなど、規模によっても必要な準備や資金が異なります。
あまり資金をかけたくなければ、はじめは小規模で開業し、売上が安定してきてから徐々に拡大していく、という方法も考えられます。
最近は、必要な設備が揃ったレンタルサロンなどもありますので、うまく利用すれば初期費用を抑えたり、まずはお試しで週末起業からはじめるといったことも可能です。
新たに物件を探すのであれば、立地によって客層や集客に差がでます。単に人通りの多さや賃料だけでなく、どんな客層が多いか、周りにライバル店があるか、騒音はないかなど総合的に判断してサロンのコンセプトに合う物件を選びましょう。
経営や集客に自信がなければ、フランチャイズに加盟するという選択肢もあります。
それぞれにメリット、デメリットがありますので、自分に合った運営方法を選択してください。

資金を用意する
開業に必要な資金は、サロンの規模や施術内容によってさまざまです。自宅でのひとり起業なら、10万円程度からでも開業できます。
必要な設備が整ったレンタルサロンを利用すれば、さらに初期費用を抑えることも可能になります。
しかし、開業直後から充分な売上をあげるには、よほど集客が上手でなければ難しいのが現実。
開業に必要な初期費用に加え、数か月分の運営資金と生活費は確保しておいたほうが安心です。
すべて自己資金で賄えればベストですが、どうしても資金が足りない場合は、公的融資制度を利用するという方法もあります。
開業してすぐは何かと費用がかかるもの。必要最低限の費用以外にも、広告費や細かな備品にかかる費用などは意外に見落としがちです。
思わぬ出費に焦ることがないように、余裕ある資金計画を立てましょう。

保険に加入する
お客様の身体に直接触れる整体やマッサージの仕事には、さまざまなリスクが伴います。
施術中お客様にケガをさせてしまった、使用しているオイルが原因で肌にトラブルが起きてしまった、お客様からお預かりした荷物を紛失・破損させてしまったなど、どれだけ気を付けていたとしても予期せぬトラブルが起きてしまうことはあります。
万一の事態に備えて、賠償責任保険に加入しておきましょう。「手技セラピスト協会」、「日本治療協会」など損害保険会社と提携している団体を通して、個人でも加入できる保険がいくつかあります。
保険料や補償内容は各保険によって異なりますので、比較検討しながら、最適なものを選んでください。

開業届を出す
開業の準備が整ったら、1か月以内に最寄りの税務署へ開業届を提出しましょう。
整体やマッサージの開業に必要な届出は開業届のみですが、国家資格が必要な施術をおこなうのであれば、別途保健所へ施設開設届の提出が必要になります。
また確定申告の際、青色申告を申請する場合は、「青色申告承認申請書」も同時に提出しておくと後の手間がはぶけます。
集客をする
開業届も提出して、いよいよオープン!
しかしせっかく開業しても、その存在を誰にも知られていなければ意味がありません。
近頃ではSNSやホームページ、ブログなど、費用を掛けなくても便利に使えるインターネットツールが充実しています。 できればオープン前からどんどん情報発信して、告知しておくとよいですね。
アナログな方法ですが、チラシを使った集客も効果的です。
たとえば20~40代のお客様をターゲットとしているならインスタ、年配の方や高齢者向けのサービスを提供するならチラシを活用したり、講習会を開くなど、来て欲しいお客様の層に合わせて柔軟に使い分けましょう。
資金に余裕があれば、インターネットやフリーペーパーなどに広告を出すのもありですが、かなり高額になることもあるので、費用対効果を考えて慎重に検討しましょう.

セルフケア
お客様に癒しを与える立場の施術師でも、自分のこととなると、ついおろそかになりがちです。
体調やメンタルに不調がある状態では、お客様を元気にすることはできません。
疲れやストレスで参ってしまう前に、自分をいたわってあげることも忘れずに。
成功への道のり
無事開業できたからといって、そこで終わりではありません。むしろ、そこからがスタートです。
経営が安定してきたら次のステップとして、サロンを拡大して店舗を増やす、整体やマッサージの教室を開く、人材を育てて経営に専念するなど新たな夢や可能性もどんどん広がっていきます。
目指す方向へ向けて、どんどんチャレンジし続けていきましょう!
まとめ
整体やマッサージは、少ない資金ではじめられて、女性でも起業しやすい分野の一つです。しかし開業したらそれで終わりではありません。むしろそこからが勝負の分かれ目。
うまく軌道に乗せることができれば、そこからまた新しい可能性も開けてきます。
開業に向けて、将来を見据えた入念な準備を整えておきましょう。

written by 海野風子(フーコ)
yogaと旅をこよなく愛するライター兼派遣社員。女性の自由な生き方を応援します!